令和7年(2025年)分の確定申告シーズン、皆さん準備は万全ですか? 今年の大目玉といえば、「基礎控除の引き上げ(48万円から58万円、一部の方は最大95万円へ!)」です。
「自分は会社員だから年末調整で終わってるし、関係ないよ」と思っているあなた。実はその思い込みが、数万円単位の損を生んでいるかもしれません。
今回の改正、実は「いつ年末調整をしたか」によって、恩恵を受けられている人と、受けられていない人が混在しているのです。自分が対象者じゃないか、今すぐチェックしましょう!
なぜ「年末調整済み」でも申告が必要なの?
まずは今回のルール変更をおさらいします。令和7年度の税制改正により、所得税の計算基礎となる「基礎控除」等の額が引き上げられました。
誰でも無条件で所得から差し引くことができる金額のこと。この金額が増えれば、その分課税される所得が減るため、結果として税金が安くなります。今回、これが原則48万円から58万円にアップしました。さらに、合計所得金額が少ない方などは上乗せがあり、最大で95万円まで控除額が増えるケースもあります。
通常、会社員の方は12月の年末調整でこの新しい控除額(58万円〜)を使って税金が再計算されるため、何もしなくてOKです。
しかし、問題は改正法の施行日が「令和7年12月1日」だったこと。これより前、つまり「令和7年11月30日以前」に年末調整が終わってしまった人は、改正前の「古いルール(控除額48万円)」で税金が計算され、払い過ぎの状態になっている可能性があるのです。
【要チェック】還付申告すべき「4つのパターン」
国税庁が公表した情報によると、以下のケースに当てはまる人は、確定申告を行うことで、改正後の有利な制度(引き上げられた控除額)を適用でき、税金が還付される可能性があります。
こんな人は確定申告を検討してください!
- 海外転勤などで非居住者となった人
※令和7年11月30日以前に出国し、年末調整を済ませた場合 - 年の途中で退職し、再就職していない人
※年末調整自体を受けていないため、必ず申告が必要 - 休職中で復職していない人
※11月30日以前に最後の給与を受け取り、年末調整が済んでいる場合 - 亡くなられた方(準確定申告)
※11月30日以前に亡くなり、準確定申告を済ませたご遺族等は「更正の請求」が必要
「中途退職」の人も忘れずに!
特に多いのが、令和7年の途中で退職し、そのまま年末を迎えた方です。この場合、そもそも年末調整が行われていないケースが大半です。
改正制度が適用されていないどころか、各種控除も受けていない状態ですので、確定申告をすれば、基礎控除の引き上げ分+αで、払い過ぎた源泉所得税が戻ってくる可能性が大いにあります。
ただし、源泉徴収票の「源泉徴収税額」が「0円」の人は、そもそも納めている税金がないため、還付は発生しませんのでご注意ください。
年金受給者の方にもチャンスあり
今回の改正は、現役世代だけの話ではありません。年金を受け取っている方(年金所得者)も、確定申告をすることで税金が戻るケースがあります。
例えば、以下のような方です。
- 公的年金の収入が一定範囲内で、源泉徴収税額がある方
- 特定親族(19歳〜22歳のお子さん等)がいらっしゃる方
- 扶養親族の所得要件引き上げ(48万円→58万円)により、新たに扶養対象となる親族ができた方
特に3点目は見落としがちです。今まで「アルバイト代が少し多くて扶養に入れなかった」というお子さんも、今回の改正で扶養に入れる(=税金が安くなる)かもしれません。
申告しないと「自動的には」戻ってきません
税金のルールは複雑ですが、基本原則は「申告しなければ、恩恵は受けられない」ということです。
「自分は対象かな?」と少しでも思ったら、まずは手元の源泉徴収票を確認してみてください。そして、不安な場合は私たち専門家にすぐ相談を。ほんの少しの手間で、大切なお金を取り戻しましょう!