2025年12月、税制改正大綱により「ふるさと納税」のルール変更が決定しました。適用は2027年からですが、内容は衝撃的です。ニュースで話題の「年収1億円超で上限438万円」という数字。一見、超富裕層だけの話に聞こえますが、実は私たち中小企業経営者や個人事業主にもジワリと効いてくる「隠れた改悪」が含まれています。
今回は、この改正のポイントをどこよりも分かりやすく、サクッと解説します。
1. 年収1億円超の「青天井」が終了へ
これまでのふるさと納税は、年収が高ければ高いほど、実質2,000円の負担で寄付できる金額(限度額)がどこまでも増える仕組みでした。しかし、これが「金持ち優遇すぎる」と問題視され、ついにメスが入りました。
2027年1月以降の寄付からは、どれだけ年収があっても「年収1億円程度」の人の控除額で頭打ちになります。
- 特例控除額の上限が193万円に制限される
- 結果として、寄付上限額は約438万円(所得税の控除分含む)がMAXに
- つまり、年収5億円の人でも10億円の人でも、これ以上の税メリットは受けられない
ふるさと納税で住民税が安くなる部分のメインとなる仕組みです。通常は所得割額(住民税の一部)の2割が限度ですが、今まではこの枠が年収に応じて無限に広がっていました。今回の改正で、この部分に「フタ」がされたイメージです。
2. 実はこっちが本丸?「経費4割」ルール
「自分は年収1億もないから関係ないや!」と思った方、ちょっと待ってください。実はもう一つ、全員に影響する大きな変更があります。それは「自治体の経費率が5割以下→4割以下に引き下げられる」という点です。
これまで自治体は、寄付額の半分(5割)までを「返礼品代+送料+サイト手数料」などに使えました。しかし今後は、これを4割以内に抑えなければなりません。
これが何を意味するか? シンプルに言えば、「同じ1万円の寄付でも、もらえる返礼品の量や質が下がる(または必要な寄付額が上がる)」可能性が高いということです。
2027年に向けてどう動くべき?
今回の改正は2027年(令和9年)分からの適用です。まだ少し時間はありますが、以下の2点を頭に入れておきましょう。
① 年収1億円前後の経営者の方へ
もし将来的に株式譲渡(M&A)や不動産売却などで、一時的に年収が数億円になる予定がある場合は注意が必要です。これまでは「売却益が出た年に大量に寄付して節税」が可能でしたが、2027年以降はその効果が438万円付近でストップします。大きな出口戦略を考えている方は、タイミングの検討が必要です。
② 一般の寄付者の方へ
「経費4割」ルールへの移行に伴い、自治体の駆け引きが予想されます。制度が変わる直前(2026年末など)は、駆け込み需要やキャンペーンが過熱するかもしれません。常に最新情報をチェックし、「お得な時期」を逃さない感度を持っておくことが大切です。
制度は変わりますが、ふるさと納税が「最強の節税(寄付)ツール」であることに変わりはありません。ルールを正しく理解して、賢く使い倒しましょう!