結論から申し上げます。カフェでの「場所代としてのコーヒー代」は経費になりますが、「ついでに頼んだランチやケーキ」は原則として経費になりません。また、流行りのワーケーション費用も、単にパソコンを持って旅行に行くだけでは全額否認されるリスクが非常に高いです。
なぜなら、税務調査において最も厳しく見られるポイントが、事業とプライベートが混ざりやすい「家事関連費」の線引きだからです。どこまでがOKで、どこからがNGなのか。その境界線をクリアにしていきましょう。
1. スタバで仕事。どこまでが「経費」?
フリーランスや経営者にとって、カフェは第二のオフィスです。しかし、レシートにあるもの全てが経費になるわけではありません。
ポイントは「誰と」「何のために」です。一人の場合、場所代としてのコーヒー1杯は認められますが、食事はプライベートな支出(家事費)と判断されるのが一般的です。
2. ワーケーション費用の落とし穴
「沖縄の海を見ながら仕事をすれば効率が上がる!」といって、旅費交通費や宿泊費を経費計上するケースが増えています。しかし、これは税務署が今、目を光らせている要注意エリアです。
現地での商談、視察、セミナー参加など、業務が主目的である期間の交通費・宿泊費。
「4泊5日のうち、2日は仕事、3日は観光」のようなケース。業務従事日数等で費用を分ける。
家族同伴分の旅費、観光日のレジャー費、食事代、お土産代。
これらは完全なプライベート。
「PCを持って行っただけ」で、具体的な成果物や業務記録がない場合。
「主たる目的」が問われる
ワーケーションを経費にするためのキーワードは「業務遂行上の必要性」です。単に「気分転換」では経費になりません。現地でなければできない仕事があったか、あるいは現地で相当時間の業務を行った事実が必要です。
費用全体のうち、事業に使った割合とプライベートの割合を計算し、事業部分のみを経費計上すること。例えば、往復航空券代を、滞在日数のうち仕事をした日数の割合で計算して計上するなどの処理を指します。
もし家族を連れて行った場合、家族分の旅費は100%経費になりません。ご自身の分についても、平日はホテルで仕事をし、週末は家族サービスをしたのであれば、週末分の宿泊費は経費から除外する「按分計算」が必須です。
3. 否認されないための「証拠」を残そう
税務調査で「これは遊びですよね?」と突っ込まれたとき、反論できる証拠(エビデンス)があるかどうかが勝負の分かれ目です。
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日報や業務記録を残す
「何時から何時まで、カフェ〇〇で、△△の資料作成」といった具体的な記録をつけておきましょう。 -
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成果物を保存する
その期間に作成したドキュメントや送信メールの履歴は強力な証拠になります。 -
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スケジュール帳を詳細に書く
訪問先や打ち合わせ相手の名前を明記しておきます。
「バレないだろう」という甘い考えは捨ててください。公私混同を排除し、正々堂々と説明できる経費だけを計上することが、結果として一番の節税になり、あなたの会社を守ることにつながります。
迷ったときは、「第三者(税務署)が見ても仕事だと言い切れるか?」を自問自答してみてください。自信を持ってYESと言える記録作りから始めましょう!