いきなり結論からお伝えします。令和8年度の税制改正により、「海外に住む人(非居住者)」に対して行う、日本の不動産に関するサービス(仲介や管理など)について、消費税のルールが大きく変わります。
これまでは「輸出免税(消費税0%)」だったものが、改正後は原則として「課税(消費税10%)」の対象となります!不動産業界の方や、海外投資家を顧客に持つオーナー様にとっては、実務フローや契約金額に直結する、かなりインパクトの大きい改正です。
「非居住者への役務提供」何が変わるの?
これまで、海外に住んでいる人(非居住者)に対してサービスを提供した場合、それは「サービスの輸出」とみなされ、消費税がかからない「輸出免税」という扱いが一般的でした。
しかし、今回の改正で、たとえ相手が海外に住んでいても、そのサービスの内容が「国内にある不動産に関連するもの」である場合は、輸出免税の対象から除外されることになりました。
国内から国外へ商品を輸出したり、国外の非居住者にサービスを提供したりする場合、日本の消費税を課さないという制度です。消費税は「国内での消費」にかかる税金なので、海外で消費されるものにはかけない、という理屈です。
対象となる取引・ならない取引
すべての取引が対象になるわけではありません。ポイントは「国内の不動産に係る」かどうかです。
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対象になる(課税される)もの
非居住者が所有する国内不動産の仲介手数料、管理手数料、税務代理報酬など。 -
対象にならない(これまで通り免税)もの
不動産に関係しないコンサルティング業務や、国外の不動産に関するサービスなど。
いつから?経過措置はあるの?
この改正は、令和8年10月1日以後に行われる資産の譲渡等(サービスの提供)から適用されます。
ただし、急な変更で混乱しないよう、経過措置が設けられています。
令和8年3月31日までに締結した契約に基づいて、令和8年10月1日以後に行われるサービスについては、改正前のルール(免税)がそのまま適用されます。
今すぐやるべきアクションプラン
まだ先の話だと思っていませんか?システム改修や契約書のひな形修正を考えると、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
海外顧客との契約書で、消費税の取り扱いがどう記載されているかチェックしましょう。
「法律が変わるので、将来的には消費税がかかります」と早めにアナウンスすることでトラブルを防げます。
税制改正は「知らなかった」では済まされません。
早めの準備で、スムーズな対応を目指しましょう!