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海外赴任中の確定申告に落とし穴!?
「非居住者」の基礎控除・令和7年改正の注意点

海外赴任中で日本のマイホームを人に貸している方、必見です!令和7年分の所得税から「基礎控除」が引き上げられ、さらに一部の方には控除が上乗せされる嬉しい改正がありました。

しかし、海外に住んでいる「非居住者」の方は、この「上乗せ特例」の恩恵を受けられないという落とし穴が存在します。今年から始まった新しいルールについて、分かりやすく解説します!

令和7年改正!基礎控除の引き上げと「特例」のワナ

今年のニュースでも大きく取り上げられましたが、令和7年分の所得税から、合計所得金額が2,350万円以下の人の基礎控除が、これまでの48万円から58万円に引き上げられました。

さらに、合計所得金額が655万円以下の人には、所得に応じて控除額がさらにプラスされる「基礎控除の特例」という制度も新たにスタートしています。

一見すると「みんな税金が安くなってラッキー!」と思えるのですが、実はこの「基礎控除の特例」、対象が「居住者」に限定されているのです。

【専門用語解説:居住者と非居住者】

税金の世界では、日本国内に住所がある(または1年以上引き続いて居所がある)人を「居住者」、それ以外の人を「非居住者」と呼びます。例えば、海外転勤などで1年以上日本を離れて生活している人は、原則として「非居住者」に該当します。非居住者であっても、日本の家を人に貸して家賃収入を得ている場合など、日本国内で発生した所得(国内源泉所得)があれば、日本で確定申告をして税金を納める必要があります。

海外赴任中なんだけど、日本のマンションを貸して家賃収入があるから今年も確定申告するよ。基礎控除が上がったし、特例でさらに控除が上乗せされるから、今年は税金が安くなりそうだね!

ちょっと待ってください!基礎控除が58万円に上がるのは非居住者の方も同じですが、上乗せされる「基礎控除の特例」は使えませんよ!

えっ!?基礎控除の特例って所得条件を満たせば誰でも使えるわけじゃないの!?

そうなんです。「居住者」限定の特例なんです。ただし、もし今年の途中で海外へ引っ越した(国外転出した)のであれば、特例が使えるチャンスがありますよ。

「いつから非居住者になったか」で大違い!

実は、昨年以前からずっと海外にいるのか、今年の途中で海外へ引っ越したのかによって、適用できる控除が大きく変わってきます。

パターン1:昨年までに海外転勤し、今年はずっと海外にいる場合

今年(令和7年)1年間、ずっと「非居住者」だった人は、残念ながら「基礎控除の特例(上乗せ)」は適用されません。合計所得金額が2,350万円以下であれば、基礎控除の額は引き上げ後の「58万円」のみとなります。

また、配偶者控除や扶養控除なども、居住者向けの制度であるため、このケースでは使うことができません。

パターン2:今年の途中で海外転勤した場合

では、今年(令和7年)の途中で国外へ転出し、新たに「非居住者」になった場合はどうでしょうか?

この場合、その年のうちに「居住者」であった期間が存在します。そのため、要件を満たせば、基礎控除58万円に「上乗せ特例」を適用することができます!

さらに、居住者であった期間に支払った医療費や社会保険料の控除、そして要件を満たすことで配偶者控除や扶養控除なども適用可能になります。

海外赴任中は早めの準備と専門家への相談を!

海外で生活していると、日本の税制改正のニュースを見逃しがちですし、「自分にはもう関係ない」と思ってしまうことも多いです。しかし、日本の不動産を貸し出しているなど、日本国内で収入が発生している場合は、税金の計算ルールをしっかりと把握しておく必要があります。

また、海外にいる間はご自身で日本の税務署へ行くことが難しいため、代わりに手続きをしてくれる「納税管理人」を立てる必要もあります。

「自分はどの特例が使えるのか分からない」「複雑な計算で間違えたくない」と迷ったときは、出国前や申告時期を迎える前に、ぜひお早めに私たち税理士にご相談ください!あなたの状況に合わせて、損をしない正しい申告をしっかりとサポートいたします。

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