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自宅の買い替え、「住宅ローン控除」と「3,000万円特別控除」は併用できない!?
どっちがお得か、損しないための判断基準

最近、不動産価格の高騰により、長年住んだマイホームを売却した際に「予想以上の利益(譲渡益)」が出るケースが増えています。

「売却益への税金を消せる特例」と、新居で使える「住宅ローン控除」。どちらも強力な節税策ですが、結論から言うと、この2つは原則として併用できません。
どちらか片方を選ぶ必要があるのです。

「えっ、両方使えると思って資金計画を立てていた!」とならないよう、どちらを選ぶべきかの判断基準を分かりやすく解説します。

なぜ「ダブルでお得」にはならないのか?

マイホームを買い換える際、多くの方が以下の2つの制度の利用を検討します。

  • 1

    居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例
    売却益から最大3,000万円を差し引き、税金をゼロまたは大幅に減らす制度。
  • 2

    住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
    新居のローン残高に応じて、所得税などが10~13年間にわたり減税される制度。

しかし、国のルールでは「新居に入居した年とその前後2年間(計5年間)」に、旧居の売却で「3,000万円特別控除」を使うと、新居での「住宅ローン控除」は適用できないと決められています。つまり、どちらか有利な方を選択しなければなりません。

Aさん
先生!自宅が買った時より1,000万円も高く売れました!この利益は「3,000万円控除」で税金ゼロにして、新しい家のローンは「住宅ローン控除」で減税。これで完璧ですよね?

ちょっと待ってください!実はその「いいとこ取り」はできないんです。もし売却益の税金をゼロにしたら、新居の住宅ローン控除は諦めないといけません。
税理士

Aさん
ええっ!? そんな…。じゃあ、どっちを選べばいいんですか?

基本的には「売却益の大きさ」と「ローンの借入額」のバランスで決まります。一緒にシミュレーションしてみましょう!
税理士

判断基準:どっちがお得かシミュレーション

どちらが得かはケースバイケースですが、判断の大きな分かれ目は「売却益(譲渡所得)がいくらか」です。ざっくりとした判断基準を見てみましょう。

【用語解説:譲渡所得(売却益)】

単純に「売れた金額」ではありません。「売れた金額」から「買った時の金額(減価償却後)」や「仲介手数料などの経費」を引いた、純粋な利益のことです。

ケースA:売却益が「多額」に出る場合

例えば、都心のマンションなどで売却益が2,000万円出たとします。所有期間が5年超の場合、通常約20%の税金がかかるため、そのままでは約400万円の税金が発生します。

この場合、「3,000万円特別控除」を使えば税金は0円になります。
一方、「住宅ローン控除」を選んで400万円以上の減税効果を得るには、かなりの借入額が必要です(例:年末残高4,000万円×0.7%×13年=最大約364万円 ※条件による)。

→ この場合は、「3,000万円特別控除」を使う方が有利なケースが多いです。

ケースB:売却益が「少額」の場合

売却益が300万円だったとします。かかる税金は約60万円です。
ここで3,000万円控除を使って60万円を浮かすよりも、新居で住宅ローン控除を受けて、13年間で合計200万円〜300万円の還付を受けた方が、トータルの手取りは増えます。

→ この場合は、あえて税金を払って「住宅ローン控除」を選ぶ方が有利です。

比較ポイント 3,000万円特別控除 住宅ローン控除
メリット 売却益への税金(最大約600万円相当)がゼロになる。 10〜13年間、所得税・住民税が減税される。
向いている人 売却益が大きい人
(目安:利益が数百万円以上)
売却益が小さい、またはローン残高が多い人
注意点 一度使うと、再適用には期間制限がある。 毎年の確定申告や年末調整が必要。

まずは「正確な利益」の計算から!

「いくらで売れそうか」だけでなく、「買った時の書類(売買契約書など)」が手元にあるかどうかも税額に大きく影響します。買った金額が証明できないと、税金が跳ね上がる可能性があるからです。

マイホームの買い替えは、人生で一番大きなお金の動きです。
「知らなかった」で数百万円損をしてしまわないよう、売却活動を始める前の早い段階で、私たち専門家にぜひご相談ください。あなたの状況に合わせて、一番手元にお金が残るプランを一緒に考えましょう!

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